
留学してみたいけど、自分にはどんな留学が合っているのか分からない‥
そんな風に感じていませんか?
海外留学は、自分の将来に大きな影響を与える貴重な経験です。だからこそ、留学を成功させるためには「目的・目標を明確にすること」が何よりも大切です。
この記事では、なぜ「留学の目的」が重要なのか、目的があることで得られるメリット、そして目的別の留学プランの立て方まで、具体例を交えて詳しく解説します。
なぜ「留学の目的」を決めることが大切なのか?
留学は、語学力を伸ばすだけでなく、人生の価値観や将来のキャリアにも影響を与える一大イベント。だからこそ、目的があるかどうかで、その留学の「質」は大きく変わります。
ここでは、留学の目的をあらかじめ決めておくことがなぜ重要なのか、3つの視点から解説します。
目的があれば、留学の成果が何倍にもなる
目的がはっきりしている人は、滞在中の行動や学びに“軸”が生まれます。
例えば、「TOEIC900点を取って外資系企業に転職したい」という明確な目的がある人は、
- 渡航前にTOEIC対策を始める
- 語学学校では試験対策コースを選ぶ
- 現地でも、帰国後の履歴書の見せ方を意識した行動をとる
など、すべての行動が「成果」につながるように設計されていきます。
目的=成果の起点。
それだけに、最初にしっかり考えることが大切です。
目的がある人ほど、留学後のキャリアにもつながりやすい
留学はゴールではなく、人生やキャリアの“通過点”です。
「その経験を、将来どう活かすか?」を考えている人は、留学後の選択にも自信を持てます。
たとえば、
- 海外での経験を履歴書や面接でどうアピールするか
- 習得したスキルや語学力を、どの業界・職種で活かすか
- 起業や転職など、次のステップにどうつなげるか
など、キャリア設計と連動した留学が実現します。
目的のある留学は、単なる「経験」では終わりません。
未来の自分への“投資”として、確かな価値を持つ経験になります。
目的があいまいなままだと起きやすい失敗とは?
留学には、時間・お金・労力など多くの資源を投じます。にもかかわらず、目的がはっきりしないまま出発してしまうと、「思っていたのと違った…」という結果に終わるケースが少なくありません。
ここでは、目的があいまいなまま留学をすると陥りがちな失敗パターンを3つご紹介します。
何を学んだか分からず、結果的に時間とお金がムダになる
目的がないと、日々の過ごし方がなんとなくになりがちです。
- 学校選びも「人気そうだから」
- 授業も「ただ受けているだけ」
- 放課後も「ダラダラ過ごして終わり」
このように過ごしていると、帰国後に「何を得たのか分からない」という事態に陥ることも。
実際、「50万円かけて1ヶ月留学したけど、英語がほとんど話せるようにならなかった」「留学は楽しかったけど、何も成長していない気がする」と後悔する声もあります。



留学後の体験談を聞くと、実はこういう経験をしている人もかなりいるんです‥!
こうしたケースの多くは、「目的があいまいだったこと」が大きな原因の一つです。
途中でモチベーションが続かなくなる
留学中には、語学の壁・文化の違い・孤独感・・など、想像以上のストレスもあります。
そのときに「何のために来たんだっけ?」が答えられないと、心が折れてしまうことも。
逆に、目的が明確な人は、つらい時期でもこう思えます。



「これは自分の夢を叶えるために必要な壁なんだ!」
モチベーションの維持には「目的の明確さ」が不可欠。
目標があるからこそ、人は困難を乗り越えられるのです。
帰国後、目立ったスキルや成果が残らない
目的を持たずに始めた留学は、得られる経験もあいまいです。
その結果、履歴書や面接でうまくアピールできず、就活や転職で評価されにくくなります。
たとえば、
- 「ただ語学学校に通っていました」
- 「ホームステイしてました」
だけでは、企業側にとっては「で、それがどう仕事に活かせるの?」となってしまいます。
一方、目的をもって行動した留学生はこう言えます。
- 「TOEIC900を達成し、英語を使った業務にも対応できるようになった」
- 「異文化環境でチームプロジェクトを経験し、課題解決力を身につけた」
- 「カレッジでマーケティングを学び、卒業後は現地でインターンも行った」
目的を持って行動した結果は、キャリアにも説得力を持つ「実績」として残ります。
留学目的を決める6つのステップ|理想の留学プランを作ろう
「留学の目的を決めよう」と言われても、何から考えてよいかわからない…という方は多いはず。
ここでは、誰でも実践できる「留学目的を明確にする6つのステップ」をご紹介します。ノートやスマホにメモしながら、順番に考えてみましょう。
まずは、「なぜ自分は留学したいと思ったのか?」を、思いつくまま書き出してみましょう。
- なぜ、今このタイミングで留学を考えているのか?
- 今の生活や仕事、学業にどんな課題を感じているか?
- 留学によって何を変えたい・得たいと思っているのか?
例:
- 就職・転職前に語学力をつけたい
- 海外での生活に憧れがある
- 今の仕事に限界を感じ、視野を広げたい
- 新しい挑戦がしたい(人生の節目で)
理由に正解・不正解はありません。
最初は曖昧でもOK。自分の“気持ちの根っこ”を掘り起こす作業が大切です。
思いつくだけ理由を書き出したら、次にそれらをより具体的に掘り下げて考えてみましょう。
例:
- 就職・転職前に語学力をつけたい
→どのくらいの英語力をつけたいのか?(TOEIC900点、等) - 海外での生活に憧れがある
→どの国・都市か?なぜその場所なのか?どのような生活をしてみたいのか?(現地で働きたいなど) - 今の仕事に限界を感じ、視野を広げたい
→どのような仕事をしてみたいのか?何をすれば視野が広がると思うか? - 新しい挑戦がしたい(人生の節目で)
→具体的にどんな事がしたいか?自分が好きなことは何か?それができそうな場所や方法は何か?
100%この時点で答えを出す必要はありません。
今、思いつく限りでできるだけ理由を具体化させていきましょう。
留学に関する知識が足りないと感じたら、情報収集を行ったり、実際の体験談を調べたり聞いたりするのもおすすめです。
次に、「留学を終えた後の理想の自分の姿」を思い描いてみましょう。
例:
- TOEIC900点を取得し、外資系企業に転職している
- 海外のカフェで働きながら、現地の友達と英語で会話している
- 親子留学を通じて、子どもと一緒に多文化に触れている
- 大学を卒業し、国際協力の道へ進んでいる
ここで重要なのは、「実際に何をしているか」「どんな生活を送っているか」をなるべく具体的にイメージすることです。
それが、留学のゴール=目的につながります。
目的を達成するためには、「現在地」を知ることが必要です。
- 自身の英語力(全くゼロ、中学英語までわかる、大学受験レベルなど)
- TOEIC・英検・IELTSなど、今現在の英語スコア
- 学歴や職歴、現在持っているスキル
これらを整理することで、ゴールとの“ギャップ”が明確になります。
そこから「何が必要か」「どのくらいの留学期間が必要か」が見えてきます。
次に、実際に動ける「現実的な条件」を洗い出しましょう。
- 仕事(学校)をどのくらい休めるか、または辞めて行くのか
- 辞める場合、留学後のキャリアはどうしたいのか
- 留学費用はいくら出せるか
- いつから、どのくらいの期間渡航できるのか
これを整理することで、「理想」と「現実」のバランスが取れたプランを立てやすくなります。
ここまでの情報をもとに、自分に最適な留学スタイルを選びましょう。
目的 × 条件 によって、選ぶスタイルは大きく変わります。
目的 | 留学スタイル | 期間目安 |
---|---|---|
キャリアアップ・資格取得 | 試験対策留学、大学・専門留学 | 半年〜2年 |
海外での生活体験 | ワーキングホリデー、短期語学留学 | 数週間〜1年 |
日常英会話習得 | 短期語学留学(マンツーマン) | 1〜3ヶ月 |
子どもと一緒に経験 | 親子留学 | 1週間〜数ヶ月 |
自分探し・価値観の再構築 | 長期語学留学・ボランティア留学 | 3ヶ月〜1年 |



迷う場合は、留学エージェントや経験者に相談するのもおすすめ。プロの目線で「今のあなたに最適な留学」を提案してもらえますよ!
目的別|留学プランの具体例と最終目標の立て方
「どんなプランが自分に合っているのかわからない」という方のために、目的別のおすすめの留学スタイルの一例を紹介します。
① 日常英会話の習得が目的の場合
目標: 海外旅行や外国人との会話に困らないレベルの英語力
こんな人におすすめ:
- 英語を基礎から学び直したい
- 外国人と自然に会話できるようになりたい
例:
「英語で海外のお客さんにも対応できるように、2ヶ月の語学留学で集中してスピーキング力を高めたい」
「将来ワーホリを見据え、まずは3ヶ月の語学留学で基礎力を固めたい」
おすすめスタイル
- 語学学校での短期集中コース(1~6ヵ月)
- スピーキング重視のカリキュラム
- マンツーマンレッスン
②海外での生活体験・ワーホリが目的の場合
目標: 異文化に触れながら語学力を高める/現地での就労経験
こんな人におすすめ:
- グローバルな環境で働いてみたい
- 海外の企業文化や実務経験を積みたい
- 英語+専門スキルを身につけたい
例:
「サービス業の経験を活かし、オーストラリアのワーホリでホスピタリティ職の仕事をする」
「ITエンジニアとしてキャリアチェンジを目指し、カナダでCo-op留学を選択」
おすすめスタイル
- ワーキングホリデー制度を活用(1年間)
- 英語力が低い場合は、フィリピン等で集中的に基礎学習→欧米圏への2ヵ国留学がおすすめ
- 30代以上の方はCo-opプログラム(学習+就労ができるビザ)の選択肢も
③ 転職・キャリアアップが目的の場合
目標: TOEIC800〜900点の取得/ビジネス英語の実践力を身につける
こんな人におすすめ:
- 英語を使う仕事にキャリアチェンジしたい
- 外資系の会社に転職したい
- 国際的な環境で仕事をしたい
例:
「ビジネスシーンでのロールプレイや英語プレゼンなど、実践型のビジネス授業があるカナダの学校に通う」
「履歴書や職務経歴書に書けるようなスコアを取得するため、フィリピンでTOEIC短期集中コースのある学校に通う」
おすすめスタイル
- ビジネス英語や試験対策(TOEIC・IELTSなど)に特化した語学学校へ
- 期間は3ヶ月以上〜1年程度が目安
- 社会人経験を活かせる少人数制や、個別指導のある学校がおすすめ
④ 海外就職・移住が目的の場合
目標: 英語力+専門スキル(例:IT、ツーリズム、看護など)/現地のカレッジ・大学卒業
こんな人におすすめ:
- 今のスキルを活かして海外就職したい
- 将来的に海外移住を目指したい
例:
「カナダのCo-opプログラムで幼児教育について学び、現地の保育園で就労経験をする」
「オーストラリアのカレッジで看護アシスタントの資格を取り、現地で就職活動をする」
おすすめスタイル
- 長期の語学+カレッジ・大学進学/Co-opプログラム(就労体験つき)
- 期間は1~2年以上が基本
- カナダ・オーストラリア・イギリスなどが人気
⑤ 人生のリスタート・自分探し
目標: 「海外で生活したい」という夢を叶え、本当にやりたいことを見つける
こんな人におすすめ:
- 今の生活に変化を求めている
- 一度立ち止まり、自分を見つめ直したい
- 「第二の人生」を海外で考えたい
例:
「30代で仕事を辞め、セブ島でスパルタ英語留学→カナダでワーホリ」
「フィリピンで英語を学び、社会人経験を活かして東南アジア圏での就職活動をする」
おすすめスタイル
- ワーキングホリデー制度を活用(30歳以下なら複数国に行くのもおすすめ)
- 語学留学+ボランティアコースの受講
- 英語を習得後、挑戦しやすい東南アジア圏での就職を目指す



人と比べる必要はありません。あなたが「なぜ留学したいのか」を、素直に考えてみることで、きっと自分だけの目的が見えてきますよ。
迷ったときはどうする?目的が決まらない人へのアドバイス



留学の目的がなかなか決められない‥。目的がなきゃ留学してはいけないの?
実は、そんな「目的が決まらない」状態でも、留学自体は可能です。
ただし、最低限の「方向性」を決めておくことで、留学がより実りあるものになります。
「目的がなくても留学していい」は本当?
結論から言えば、「明確な目的がなくても留学はできる」――これは事実です。
実際、海外での生活を通じて価値観が変わったり、帰国後の進路が見えたりする人もたくさんいます。
しかし、完全にノープランのまま渡航すると、時間やお金を無駄にしてしまう可能性もあるため注意が必要です。
たとえば、「なんとなく英語を学びたい」という気持ちでも、
- 将来のキャリアにつなげたいのか
- 海外旅行をもっと楽しめるようになりたいのか
- ただ異文化に触れてみたいのか
といった「方向性」があるかないかで、選ぶ国や学校、期間が大きく変わってきます。
つまり、目的があいまいでも“方向性”を持つことが、失敗しない留学につながるカギになります。
迷ったらカウンセラーや経験者に相談してみよう
留学の目的に迷ったときは、自分ひとりで悩まず、第三者の意見を聞くことも重要。
- 留学カウンセラー:希望や状況をもとに具体的な選択肢を提示してくれる
- 留学経験者:リアルな体験談から気づきを得られる
特にプロのカウンセラーは、あなたの話を引き出しながら「どんな目的が考えられるか」「今の英語力や予算で可能なプランは何か」を一緒に整理してくれます。
【この記事を書いた人】


北海道留学BASEカウンセラー 相馬
- 留学カウンセラー、翻訳・通訳者
- これまでに約100名以上の海外留学&キャリアチェンジをサポート
- フィリピン留学2ヵ月→カナダワーホリ1年でTOEIC905点
- AUS・NZワーホリ&海外25か国の渡航経験